そのほかには、卒業までにかかる年数・費用・得られる資格などの観点で違ってきます。

専門学校と大学、ダンススクールの違い

大枠に分けると、専門学校と大学は、”学問や技術を学ぶ”場所で、ダンススクールは”技術を身につける”場所です。

そのほかには、卒業までにかかる年数・費用・得られる資格などの観点で違ってきます。

今回はダンサーを目指す観点で、❶専門学校、❷大学、❸ダンススクール の三つに分けて紹介していきたいと思います。

専門学校は、基本的に卒業まで2年間です。調理、デザイン、美容、ペット、公務員試験特化型など様々なジャンルで専門的に学べる点が特徴です。

メリットとしては、
・自分の興味のある分野に集中して専門的に学べること
・進路先が同じ仲間がたくさんできること
・専門的に学ぶため、最短で活躍できる
・実務も交えながら学べるので、即戦力になりやすい
・一般的な”勉強”があまり好きではない人にとっては、自分の好きなことだけに集中できる時間が増える

デメリット
・途中で興味関心が変わったときに進路変更するのが難しい
・大卒と比べるとどうしても学歴の面では劣ってしまう
・実習が多かったりするため学費が高い
・一般教養は自分で身につけていかないといけない

大学は基本的に4年間(短大の場合は2年)で、大枠のくくりで学部が存在します。学科では専門的な知識を勉強できます。教授は専門家ではありますが、教えることが目的の先生ではないので、自分で考えて勉強していく必要があります。医療系を除く多くの大学では、その学部学科を出ただけでは専門的な知識やスキルを身につけている人はほとんど少ない状況です。ですが、大学生の時間を通して自分の将来や興味関心について深く考えることが可能です。

メリット
・いろいろな分野が学べるので、興味関心の異なる人と関わる機会が多い
・興味関心が変わったときに、同じ学校内でなら転科しやすい制度もある。
・生徒の母数が大きいので、サークルや部活動の種類・環境が充実している


デメリット
・卒業して社会に出るまで最短で2年(短大)、多くの場合は4年、特殊な学部では6年かかる
・興味のある分野が変わることが多い


どちらにせよ、プロのダンサーを目指すためには、ダンススクールに通って技術を身につける必要があります。

なかには、就職してレッスン代を稼ぎながら仕事後にダンススクールに通うという人もいます。

ダンススクールは、最近はオンラインのものも増えてきていますが、対面で練習できるスクール(もしくはオンライン配信とのハイブリッド型)のものがおすすめです。
ダンスは縦横だけでなく、奥行きのニュアンスが大事です。2Dの画面だと、やはり講師と生徒の間で伝わりにくいことが多いでしょう。また、やはり通信速度が人それぞれなので、曲に合わせてみんなで踊るというのがやりづらいといえます。振り入れの流れ程度ならオンラインで確認できると思いますが、その後は自主練したものを対面でアドバイスをもらえる体制が整っていないと自己流の踊りになってしまい、なかなか改善できません。ダンスの動き、ニュアンスを言葉で説明するのは相当難しいのです・・・(ダンスのプロは、感覚でダンスを覚えていることが多いので、実際に動いて説明することの方が得意です)

また、実際に人と踊ってみることで、微妙なリズムどりの違いや動きの角度を合わせることが可能です。また、実際に人がいる中で踊る方が一体感も生まれて楽しく感じるでしょう。(人それぞれ感じ方は違うとは思いますが・・・)



ダンススクールに通うメリットは
・ダンスの技術を高められる
・同じ趣味・目標の仲間ができる
・常にプロの存在を感じることで刺激を受けられる
・体を動かすことでリフレッシュでき、日常の仕事・勉強の生産性も上がる

デメリットは
・お金と時間が取られる
(費用内訳:レッスン代・服代・場所代/発表会がある場合:衣裳費、施設代、照明代など)
・対面だと場所が限られる場合がある

というくらいですかね。

専門学校や大学に通いながらスクールに通う人もいれば、社会人として働きながらスクールに通う人もいます。さらに、プロを目指す人、趣味でやっている人、息抜きや気分転換のために参加している人など目的は多岐にわたります。
自分がどういう目的でダンススクールに通うのか、目的やレベル感があっている人たちのいるスクールに入るのが一番良い方法だと思います。

ひとくちにダンススクールといっても、それぞれのダンススクールに特長があり、一概にこのスクールがいい!とは言い切れません。一つのスクールをとってみても、楽しくやりたいのに、技術重視でモチベーションがなくなったり、逆に技術を高めたいのに緩い練習しかできないなど、人それぞれで感じ方は異なってくると思います。だからこそ、自分がダンスにおいて何を重視しているのかを改めて自分に問いかけてみたり、スクールで実際に感じる雰囲気が自分に合っているのか確かめたりすることが重要です。
各スクールの体験レッスンに参加して自分に合っているか見極めていきましょう!